固定電話

 いま見直したい固定電話の回線(3)

電話回線がインターネット接続の用途を兼ねるようになり、回線の種類が段階的に進化してきました。アナログ回線からISDNのデジタル回線に移行したかと思ったら、またアナログ回線を使用したADSL回線へと戻るという流れになります。それではこのADSL回線についてご説明します。

一般のアナログ回線を使ったブロードバンド

以前、インターネット回線としてのADSL回線の説明をしましたが、そもそもADSL回線はアナログの電話回線を利用した固定電話の回線なのです。ここでは、主に電話回線としてのADSL回線のご説明をしたいと思います。多くの家庭にすでにあるアナログ電話回線を利用してインターネットが利用できるため、2000年代前半にブロードバンドと呼ばれる高速インターネット回線の先駆けとして普及しました。音声通話で使用しない周波数帯(具体的には高い周波数)を使用してデータ通信を行なう回線のことです。
つまり、音声通話回線としてのADSL回線は、従来のアナログ電話回線とまったく同じものだと考えてもらっていいでしょう。ただ、利用する際はアナログ電話回線の周波数を、音声通話用とデータ通信用に分ける「スプリッタ」と言われる分波器兼混合器が必要となります。さらにインターネットを利用するために「ADSLモデム」と言われるデータ回線終端装置も必要になります。

徐々に契約者が減りつつあるADSL

このように従来のアナログ電話回線を流用できて、しかもダイヤルアップ接続やISDN回線より高速通信が可能なADSL回線は急速に普及していきました。しかし、昨今は携帯電話を含む高速モバイル通信と光ファイバーによるさらなる高速通信(光回線)の普及によって、ADSL回線の利用者は減少傾向にあります。
2015年現在、固定型インターネット回線利用者の8%前後がADSL回線の利用者という調査結果もあります。こういった状況を受け、NTT東日本/西日本ではADSL回線のサービス自体を廃止するのではないかという噂もあるほどです。ちなみに2016年6月には新規受付が終了される予定のようです。このため、今後新たにインターネット回線を契約しようとする人は、他の回線を検討したほうがよいでしょうね。
ただ、こういった状況にもかかわらず、光ファイバー回線の敷設は全国津々浦々に整備されているというわけではありません。現状、ADSL回線しか選択肢がないという地域もありますので、自分が居住する地域で光ファイバー回線を利用できない人は、今後もADSL回線を利用しなければならないということを理解しておきましょう。

いま見直したい固定電話の回線

いま見直したい固定電話の回線(1)

固定電話(携帯電話の対義語です)とは、自宅やオフィスなど、机や棚に恒常的に設置されている電話のことです。そして、その回線は有線で電話回線を通じて通話ができるというものです。携帯電話が発達してきた今だからこそ、その固定電話の回線について、どのような種類があるのか改めておさらいしておきましょう。

長い歴史を持つアナログ回線

電話回線は、大きく分けて「アナログ回線」「デジタル回線(ISDN)」「光ファイバー回線」の3種類があります。その中で、アナログ回線は黒電話のころからある電話回線です。メタル線、メタルケーブル、メタルと呼ばれる銅線を使い、NTT東日本/西日本の電話局と自宅をつなげています。この銅線はコストが安いため、日本全国・津々浦々へアナログ電話が普及しました。そのインフラ整備には、NTT東日本/西日本(当時は日本電信電話公社)が希望者を募り、「施設設置負担金」を供出してくれた人へ電話を引く権利(電話加入権)を与えるという制度を利用し、急ピッチでアナログの電話回線が普及していったという歴史があります。
時代が移り変わり、黒電話からプッシュ式の電話に変わっても、電話回線自体は何も変わっていません。原理は糸電話と同じで、音声が糸を伝わっていくように、アナログの電話回線も音声が銅線を伝わっていく仕組みです。

アナログ回線の特徴と優位性

銅線を音声が伝わっていくという原理のため(実際はアナログ電話の場合、電気に音声を乗せて、その電気を銅線に流しているのですが)、銅線の距離が長くなればなるほど弱まっていきます。さらに外部からの強い電波なども混ざったりすることがあります。その結果、音声がかすれたり、雑音が入ることがあります。前述のように、その後プッシュ回線というサービスが登場しましたが、これは回線の種類が違うわけではなく、単に電話をかける(ダイヤルする)方法の違いなのです。プッシュ型電話機の数字ボタンを押したときに出る音(トーン信号と呼びます)で発信できる回線です。
プッシュ回線のメリットは、ボタンを押せばすぐ発信されることです。従来の黒電話の回線だとダイヤルを回し終わってから10秒ほど経って呼び出し音が聞こえるという仕組みなので、それに比べれば早いですよね。
どちらにしても、アナログの電話回線を導入するメリットは月額の利用料金が安いこと、電源を必要とせずNTT東日本/西日本の電話局さえ健在なら、停電しても通話できて災害時に強いという点が挙げられます。

ドコモ光を契約すると固定電話の番号が変わる?

ドコモ光を契約すると固定電話の番号が変わる?

2015年3月にスタートしたNTTドコモの「ドコモ光」が話題ですね。契約する最大のメリットはモバイルと光回線の割引ですが、回線の契約切り替えで今までの電話番号が変わってしまうのです。同じNTTなのにどういうことでしょうか。

引き継げない固定電話の番号

簡単に説明しますと、光回線のサービスがNTT東日本・西日本からNTTドコモへと変更されるからです。いくらグループとはいえ、別会社ですからやむを得ませんね。気をつけたいのは、ユーザーが「現在利用しているサービスから何も変わらない」と誤認してしまうことです。
これは若干、ミスリードな感じもしますが、変更した場合は既存プロバイダの解約や、それに伴う契約解除料が発生する可能性があったり、メールアドレスの変更やオプションサービスなどが利用できなくなったりします。そして、もっとも重要なのがNTT東日本・西日本「フレッツ光」ユーザーが契約IDと固定回線(ひかり電話)の電話番号を引き継ぐ「転用」を利用して「ドコモ光」を契約した場合、NTT東日本・西日本へ乗り換えようとすると、固定電話の番号を引き継げないのです。

現状は解決策がない

こういった固定電話の番号を引き継げないのは、光回線サービス事業者間で番号を管理するシステムがなく、今あるシステムを改修するためには非常に多くのコストがかかるためで、現状は打開策がないといった状況です。もしシステム改修を行なうとしても、どこが費用を負担するのかといった問題があるため、これは当面解決しそうにありません。現時点では、ひかり電話の部分だけNTT東日本・西日本との契約を継続しておいて、インターネットの部分だけを他社に切り替えるといった自衛策しかありません。ただし、この場合は各種割引の対象外になってしまう可能性があるのは否定できません。
実際問題、固定電話を長年同じ番号で使ってきたのに、このタイミングで番号変更の連絡をするのは手間もかかります。特に携帯電話を上手く利用できず、固定電話に頼る高齢層にとっては、非常に大きな問題です。ご契約にあたっては注意が必要となりますので、お気軽に固定電話ドットコムにご相談くださいね。

 【体験談】災害発生で停電も!固定電話がなくて困った話

【体験談】災害発生で停電も!固定電話がなくて困った話

固定電話なんて携帯があれば必要ないという人が増えていますね。しかし、携帯電話の災害時の回線パンクというのは先の大震災で経験済みですよね。しかも、災害で停電したら携帯電話の充電もできません。そんなときに、固定電話なら安否確認も用意だったという体験談をご紹介します。ご相談いただいたAさん(仮名)は、都内で一人暮らしをするビジネスマンです。自宅にはふだん誰も居ないということで、固定電話を引かずに携帯電話のみで暮らしていました。しかし、先の大震災では、思わぬ不便を感じたそうです。

停電になって携帯もIP電話も使えない!

Aさんは通常、スマホとWi-Fi通信のノートPCで生活していました。特に不便を感じたこともないし、むしろ固定電話を引いてしまうと月額使用料などが無駄だと思っていたそうです。実際、自宅にも固定電話はあるものの、使うことがほとんどないそうで、契約しなかった理由も理解できます。そして、こういうAさんのように固定電話を必要としないと考える層が増えており、固定電話の契約者数は10年前から3割弱も減っています。固定電話のメリットなんてあるのかと思うのも無理はありません。
しかし、先の大震災で状況は一変しました。Aさんの実家は福島県です。実家の両親や友人・知人の安否が気になって電話をかけました。もちろん、スマホからです。しかし、回線の使用率が急激に高まったせいでパンクしてしまい、まったく通じなかったそうです。災害伝言板などもありますが、いかんせん本人につながらないことにはどうしようもありません。Aさんは心細い数日間を過ごしたそうです。

固定電話なら電力不要で通話できる

幸い、Aさんのご両親も友人たちも無事だったそうですが、そこで口々に言われたのが、電話は普通に使えたということなのです。よくよく話を聞いてみると、固定電話は電力がなくても電話ができるということでした。災害で電力が何らかの原因でストップしてしまった場合でも、電話線さえ無事なら電話はかけられるのです。電話にかかる電力は電話線から供給されるからです。
Aさんはこのことを知って、すぐに固定電話ドットコムに相談し、ご契約いただきました。天災は忘れたころにやってくる、です。

何かあってからでは遅いので、今すぐ固定電話ドットコムにご相談くださいね!

 日本経済の発展と固定電話の進化

日本経済の発展と固定電話の進化

日本経済に大きな発展をもたらした「影の立役者」が電話です。もちろん、その始まりは固定電話ですよね。ここでは、電話の技術的な面も含めた発展の歴史を簡単にご紹介していきましょう。そもそも電話回線のはじまりは黒電話でおなじみのアナログ回線でした。しかし電話回線は、FAXなどのようなデータ通信といった通話以外の目的にも多く利用されるようになり、急速に進化していきました。そんな固定電話の進化を、回線を中心にご紹介していきます。

アナログ回線の時代

アナログ回線しかなかった時期の固定電話は、基本的には1番号1回線でした。ビジネスフォンなどでは、主装置と呼ばれる切り替え装置を通して、1回線でいくつもの電話番号に振り分けることが可能でしたが、その番号には限りがありました。現在でも、この回線方式を使用しているオフィスはかなりありますね。
この方式のデメリットは、代表番号に電話をかけて個別の番号へと振り分けるわけですが、この代表番号が使用中だと電話が繋がらないということです。もちろん、オフィスの場合は代表番号がひとつというわけではないので、優先順に別の番号に掛かる仕組みなのですが、それもすべて埋まっていたらかかりません。ただし、東日本大震災以来、停電時にもつながる可能性が高い電話回線ということで見直されており、何かあった時のために少数ですが回線を引いているという企業も出てきています。

デジタル回線から光回線へ

通話目的だけではなく、主にインターネット接続をメインとしたデータ通信に電話回線が使われることが増えてきました。そこで登場したのがISDNなどのデジタル回線です。従来のアナログ回線で使われてきたメタル線をそのまま利用し、伝送方法をデジタル化することでノイズに強く、通信の多重化が可能になりました。このデジタル回線のメリットは、1本の回線で2本分の通話ができることです。
オフィスでは、通話できる番号が増え、しかもインターネットでも使えるとあって人気です。そして、現在はこのデジタル回線が光ファイバーへと移行しています。これまでのメタル線と比べ、圧倒的に通信速度が速く、距離に関わらず通話料が変わらないことが魅力となっていますね。

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