アナログ電話回線やISDN回線は、音声や信号を電気を利用して送っています。しかし、光ファイバー回線の場合はデジタル信号を光の点滅を利用して送る仕組みとなっています。アナログ電話回線やISDN回線は、その電気が銅線を伝わっていくわけですが、光ファイバー回線はガラス線の中を光が走っていくのです。地球上で最も高速で移動できるのが光のため、将来性抜群の回線なんですね。ちなみに一般家庭では、光ファイバーは電話回線としては使われていませんでした。しかし、近年は光インターネット接続サービスの中に「ひかり電話」などが用意されているケースが増えてきました。ただし、銅線と比べて高価なので一斉に光ファイバーへ変えるわけにはいかないようです。
通信用に使われる光ファイバーの多くは、石英などのガラスでできています。アナログ回線やISDN回線は銅線を使っています。この銅は貴重な資源ですが、石英は地球上に豊富にあり、少量で長い線を作れるので省資源化にもなります。つまり光ファイバーはガラス線のようなものなのです。このガラス線の中を、音声やデータを変換した光が走って通信する仕組みです。そのため、通信速度だけでなく、銅線と比べものにならないくらい通信容量が大きいのが優位性です。理論上は銅線の200万倍もの大容量を秘めているとも言われています。
こうした光ファイバー回線を利用した「ひかり電話」(NTT東日本/西日本)など、電話回線への利用も進んでいます。光ファイバー回線の特徴でもある、距離を問わず一定の速度・容量を通信可能なメリットを活かし、電話料金は全国一律の格安料金を設定しているケースがほとんどです。例えばADSL回線を使ったIP電話の場合は、電話番号は「050」というIP電話専用の電話番号になってしまいます。しかも110番や119番など緊急通報が利用できないというデメリットがありました。それが、ひかり電話なら電話番号は0ABJと呼ばれる地域別の「03」などのアナログの固定電話と同じ電話番号を使えますし、110番や119番などへの緊急通報に対応することも義務付けられています。
唯一のデメリットは、停電の際にアナログの固定電話なら電話ができますが、ひかり電話は使えなくなってしまうことです。しかし、それ以外はアナログの固定電話と変わらない使い勝手を実現しているわけで、新たにインターネット接続サービスを契約する予定があるなら、ぜひとも導入をおすすめします。