目次
日本経済の発展と固定電話の進化
日本経済に大きな発展をもたらした「影の立役者」が電話です。もちろん、その始まりは固定電話ですよね。ここでは、電話の技術的な面も含めた発展の歴史を簡単にご紹介していきましょう。そもそも電話回線のはじまりは黒電話でおなじみのアナログ回線でした。しかし電話回線は、FAXなどのようなデータ通信といった通話以外の目的にも多く利用されるようになり、急速に進化していきました。そんな固定電話の進化を、回線を中心にご紹介していきます。
アナログ回線の時代
アナログ回線しかなかった時期の固定電話は、基本的には1番号1回線でした。ビジネスフォンなどでは、主装置と呼ばれる切り替え装置を通して、1回線でいくつもの電話番号に振り分けることが可能でしたが、その番号には限りがありました。現在でも、この回線方式を使用しているオフィスはかなりありますね。
この方式のデメリットは、代表番号に電話をかけて個別の番号へと振り分けるわけですが、この代表番号が使用中だと電話が繋がらないということです。もちろん、オフィスの場合は代表番号がひとつというわけではないので、優先順に別の番号に掛かる仕組みなのですが、それもすべて埋まっていたらかかりません。ただし、東日本大震災以来、停電時にもつながる可能性が高い電話回線ということで見直されており、何かあった時のために少数ですが回線を引いているという企業も出てきています。
デジタル回線から光回線へ
通話目的だけではなく、主にインターネット接続をメインとしたデータ通信に電話回線が使われることが増えてきました。そこで登場したのがISDNなどのデジタル回線です。従来のアナログ回線で使われてきたメタル線をそのまま利用し、伝送方法をデジタル化することでノイズに強く、通信の多重化が可能になりました。このデジタル回線のメリットは、1本の回線で2本分の通話ができることです。
オフィスでは、通話できる番号が増え、しかもインターネットでも使えるとあって人気です。そして、現在はこのデジタル回線が光ファイバーへと移行しています。これまでのメタル線と比べ、圧倒的に通信速度が速く、距離に関わらず通話料が変わらないことが魅力となっていますね。